平成28年6月定例県議会の主な内容

1.参院選投票率アップに向けた対策について

Q1:第44回参議院選挙は、6月22日公示、7月10日の日程で実施されるが、今回から18歳の皆さんも投票できるようになった。年々、選挙の投票率の低下が見られるが、選挙管理委員会として、参議院選挙の投票率アップに向けてどのような対策をとってきたのか。なお、今回の選挙に際して中村知事においては、広く県民から選ばれた知事として、特定の候補者を応援することなく、公平・公正な立場であるよう申し上げておく。

A1:県選管としては、有権者が投票しやすい環境を整備することは重要な課題と考えており、市町選管に対して、バリアフリー化の推進や、期日前投票所を商業施設等へ設置するなどの投票環境の向上方策等について検討をお願いしてきた。

Q2:期日前投票所の商業施設・大学校内への設置についてどのようになっているのか。

A2:今回の参議院議員通常選挙においては、新たに大村市、松浦市及び五島市において商業施設に期日前投票所が、また、大学校では長崎大学、長崎国際大学及び長崎短期大学において、本県で初めて大学等に期日前投票所が設置される予定となっている。

Q3:大学にはなぜ県立大学は入っていないのか。

A3:県立大学の近隣に佐世保市の相浦支所がある。ここが、平成30年には大学の前に移転の予定があり、今回は大学での期日前投票所は設置しなかった。

Q4:長与にあるシーボルト校はどうか。

A4:シーボルト校についても、大学から長与町に開設について働きかけを行ったところ人員とか、あるいは費用とか、総合的な観点から見送られた。

要望:投票率をアップするために、やっぱり県が率先してすべきと思う。ぜひ次回からは確実に校内で投票ができるように要望しておきたい。

Q5:投票済証明書が全国的に発行されており、この投票済証明書を持っていけば、商業施設で食料品が5%割引になるなど利点がある。なぜ投票済証明書の発行が長崎県ではできないのか。

A5:本県の市町選管においては、投票済証明書の発行について、利害誘導や買収などに利用される可能性があることや、広い意味での投票の秘密に触れる可能性があるなどの理由によって、発行については慎重な見解となっている。各市町の選管に対しては、今後の検討材料として全国の対応状況の情報提供に引き続き努めてまいりたい。

Q6:全員が対象者になる大学生の主権者教育について、どのような教育がされているのか、お尋ねしたい。

A6:県立大学における主権者教育の現状については、教育科目の政治学を筆頭に、政治や選挙を学ぶ授業の中で、選挙権年齢の18歳への引き下げや主権者としての政治参加の意義について取り上げ、主権者教育を行っている。
 また、今回は、18歳以上の有権者が初めて投票に参加することになることから、学生に対して投票場所、時間を知らせる一斉メールの送信を行うなど、投票に係る周知を行っている。

Q7:県立大学以外での主権者教育についてはいかがか。

A7:県選管としても、若者の政治参加意識の向上を図ることが、主権者教育には最も重要と考えており、その一環として、各大学に対し、選挙や政治参加に関する内容を含む授業の実施や学生の政治参加意識の向上等に向けた啓発活動に努めてまいりたいと思っている。

Q8:高校生の主権者教育は今回から3年生の一部が投票権の対象になるが、どのような主権者教育をしているのか。

A8:高等学校においては、全ての生徒が教科「公民」において、選挙の制度や意義等を学び、主権者としての政治参加の在り方について考察させる指導を行っている。
 加えて、高校3年生の一部に選挙権が与えられたことを踏まえ、総務省と文部科学省が作成した副教材を活用し、選挙の仕組みの理解にとどまらない話し合いや討論などによる実践的な教育活動も行っている。

2.熊本震災の教訓について

Q1:県下で何カ所の避難所があり、そのうちの何割が耐震化されているのか。

A1:各市町が設置する指定避難所については、現在、1,689カ所が指定されその内学校は、平成27年3月末時点で817カ所、その耐震化率は95.2%、同じく公民館等は257カ所、その耐震化率は64.5%となっている。

Q2:県が管理しているダムについて現状で何カ所あって、耐震化については大丈夫なのか。

A2:長崎県で所管しているダムは、土木部で所管しているダムが35、農林部で所管しているダムが14、計49ダムがあり、ダムの耐震性については、通常の構造物に比べ、より高い安全率を国が定めており、現在、長崎県で管理するダムについては、この基準に沿って建設されており、地震にも十分耐え得る構造になっている。

Q3:私の地元に小ヶ倉ダムがあるが、大正15年にでき、90年経過している。90年以上経過しているダムも、熊本震災のマグニチュード7台に耐え得るのか。

A3:小ヶ倉ダムについては現在の基準に満足するように、その後改良されており、十分耐震性を持った安全な構造になっている。

Q4:災害に備えた備蓄の基本的考え方について。

A4:本県では、みんなで取り組む災害に強い長崎県づくり条例の理念に基づき、災害時の物資備蓄等に関する基本方針というものを平成26年3月に定めており、避難者を人口の5%と想定して、まず市町において、その避難者の3日分を目標に備蓄することとし、県においては、市町が備蓄をする物資の補完分として、県内市町全体の備蓄目標の10%を目標に備蓄することしている。
 備蓄の方法については、備蓄形態の特性を踏まえて、品目ごとに現物備蓄と、事業者との協定により流通備蓄を組み合わせて、より適した方法により備蓄を行うこととしている。
 また、現在、県内3カ所に現物備蓄の物資を備蓄しているが、その備蓄場所については全て耐震化をしている。

Q5:震災の時に一番困るのがトイレだが、トイレの態勢がどうなっているのか、お尋ねしたい。

A5:トイレにつきましては、衛生用品として簡易トイレを備蓄しており、流通備蓄の物資協定ということで、民間事業者と仮設トイレの協定を行って対応している。

Q6:災害が発生した時のボランティアの体制、あるいは民間のボランティア団体との連携について県としてどうしているのか。

A6: 本県では、関係12団体で構成している長崎県災害ボランティア連絡会を設置しており、平常時から災害時に開設する災害ボランティアセンターの円滑な運営に向け連携を図り、災害時のボランティア活動の登録など、ボランティアが迅速に動ける体制を整えている。

3.長崎県の行財政改革について

2015年6月一般質問

Q1:長崎県も、厳しい財政運営の中でいかに効率的な運営を図るか苦労されていると思うが、現在の県庁内の正職員と非正規職員の推移を含めて現状がどうなっているのか。

A1:平成28年度の知事部局等の一般職員数は4,139名、非常勤職員数は735名となっている。
 これまで行政改革に取り組み、この10年間で一般職員は548名の減、非常勤職員は250名の増となっている。

Q2:ただ単純に正規職員を減らして非常勤を増やしているような感じがしているが、人を減らす基本的な考え方についての方針は何か。

A2:行財政の効率化を目指して、これまで行財政改革に取り組んできたところであり、外部化できるものは外部化し、県有施設の民間移譲や業務の外部委託を進めてきた。新たな行財政改革においても、事業の選択と集中をより一層進め、業務の外部化、あるいはITCの活用により徹底した業務量や業務に見合った人員体制を確保しつつ、全体的な行財政運営の効率化に取り組んでまいりたい。

Q3:正職員の中で技術職が減ることによって、公共工事のチェックだとか、入札のチェック機能が本当に果たされるのか。

A3:外注可能な部分について長崎県建設技術研究センターに委託しており、県の技術職員が、作成した積算資料の精査や指示などを行うなど、しっかり確認する体制を整えており、今後も引き続き職員の技術力向上に努めていく。

Q4:ESCO(エネルギー・サービス・カンパニー)このESCO事業は、光熱水道費を少なくし、CO2削減にもつながる事業で、初期投資の費用は要らない。この導入が非常に県としては遅れており、大阪府などは平成24年度で年間約6億3,000万円の節約ができている。このESCO事業の導入についてお尋ねしたい。

A4:県としては有利な補助金等の活用を図りながら、省エネ設備の導入や節電などに取り組んでいる。その結果、平成26年度は、10年前と比較して電気料金ではマイナス28%、4億7,000万円の削減効果があった。今後も省エネ対策の手法についても、ESCO事業をはじめとした各種の方策について検討を行い、地球温暖化対策の具体的な成果につなげていきたい。

Q5:環境部長はCO2削減の視点から今、答弁されたけど、私の大きな項目は行財政改革だ。固定費を削減するためにESCO事業を導入すべきではないかと、それがひいてはCO2削減につながるのではないか。大学校とか、高校とか、出先機関の振興局とか。こういうところにESCO事業を導入することによって光熱水道費が減って、そしてCO2削減につながるので、これは知事、トップの判断で導入の検討はできないか。

A5: 削減効果、費用対効果等、さまざまな選択肢がある中で優位性があるとすれば、ESCO事業も積極的に活用していくべきではなかろうかと考えている。

要望:初期投資の費用がゼロですむから。長与町の事例を見ればわかるように、25%ぐらい減っているので、ぜひ導入するように積極的に働きかけていただきたい。

Q6:長崎県も佐賀県も福岡県も、九州各県で同じような農業研究部門を持っているが、それらが連携することによって、もっと効率的な品種改良等ができ行政改革になるのではないかと思っているが、これまでの農業関係の成果はどうか。

A6:農業分野においては、毎年10件程度の研究課題について、九州各県との共同研究を行ってきた。その中で、アスパラガスについては、長崎県が中核となり、収量・品質向上技術を確立し、成果を上げている。

4.地理的表示保護制度について

Q1:今年の4月から地理的表示保護制度がスタートして、現在、但馬牛や三輪素麺など"12品目"が登録をされているが残念ながら、この中に長崎県の産品はない。昨年の質問の時の答弁として、「現在、対馬しいたけ、長崎カステラ、五島手延うどん、これを申請したい」という答弁がされたけれども、現状はどうなっているのか。

A1:昨年の制度発足以来、国や県による周知のほかに関係市町においても、生産者団体に対する働きかけを行って、地理的表示登録を進めるようにしてきた。五島うどんについては、平成29年度中の指定に向けた検討が進められている。また、島原手延そうめんと長崎カステラについても、生産者団体において検討をされている。地理的表示の取組につきましては、まずは生産者団体内部での十分な検討と合意が必要不可欠であることから、今後とも関係市町と連携して、生産者団体に対し情報提供や助言などを行ってまいりたい。

Q2:要するに地理的表示保護制度は、地名が付いた生産品に国が保障するので、これは積極的に県として取り組むべきこと。現在、何団体がどういう品物を、どういう地名の付いた製品を申請しているのか。

A2:本県農産物について、県と市が連携した結果、対馬しいたけが昨年10月に、対州そばが同12月に申請をして、現在、国において審査中である。本制度は、地域ブランドの保護、あるいは差別化による認知度向上、販路拡大に有効な手段と考えており、産地の意向も踏まえながら新たな登録品目の掘り起こしにも取り組んでまいりたい。

5.アジアのゲートウェイ対策について

Q1:アジアの玄関口という形で、空港は24時間化について検討が進められているが、海のほうの大型客船の対応に向けた松が枝地区の2バース化について計画の進捗状況について。

A1:長崎港で現在、クルーズ船の寄港が急激に増加しており、今年は約200隻が見込まれている。クルーズ客船の大型化に対応するため、 県としては、引き続き2バース化の早期事業化について国に対し要望してまいりたい。

要望:2バース化に向けて、方向性としてはかなり強い姿勢で要望していくと思われるが、2バース化によって、そこに関係する中小造船の造船技術や、雇用がなくならないように、今後とも連携をとって、2バース化に向けての努力をお願いしたい。

Q2:アーバンルネッサンス計画というのがあった時に、コンベンションホールとホテル建設の計画があったが、県として、アジアのゲートウェイとして必要じゃないか。

A2:長崎アーバンルネッサンス2001構想は昭和61年に策定したけれども、この間の社会情勢等の変化を踏まえて、数次の見直しを行ってきており、お尋ねのコンベンション施設につきましては、現在、市においてMICE施設を中核とした複合施設として検討がされており、事業主体である長崎市において最終的に判断をされるものと考えている。
 ただ、交流人口の拡大については県政の重要な柱であるので、コンベンションの誘致については、施設の整備いかんにかかわらず、全県的視野でこれまで同様に積極的に推進してまいりたい。

Q3:今度は陸のほうだが、アジアの玄関口としての機能を有するには、西九州ルートの活用が欠かせないと思う。県として、新幹線をどのように活用するのか、フル規格を望むのか、見解を求めたい。

A3:九州新幹線西九州ルートについては、博多駅から武雄までは在来線を活用するフリーゲージトレイン方式となっている。こうした経緯を踏まえて全線フル規格化を考えた時に、特に財源問題について地元負担が生じるので、地元の合意が必要となる。現時点では、フリーゲージトレインの実用化に向けた技術開発の状況を注視しながら、新幹線の開業効果が早期に発現できるように、関係6者で合意した平成34年度の開業を目指して全力で取り組んでいかなければならないと考えている。

6.奨学金の現状について

Q1:県内の育英会で奨学金事業をしているが、現状は子どもの何割の人が利用して、そのうち無利子、有利子の割合につきましてお尋ねしたい。

A1:公益財団法人長崎県育英会において実施している奨学金事業は、全て無利子である。
受給人数等については大学等で平成23年度382名、県内出身の大学生に占める受給者の割合は1.6%であり、その後も受給率は1%台で推移し、平成27年度では324名に貸与しており、受給率は1.5%となっている。また、高校では、平成23年度に3,485名に貸与しており、県内高校生に占める受給者の割合は8.0%であり、平成27年度では2,614名で、受給率は6.5%となっている。

Q2:全国の労働者福祉協議会が調べている状況だと、実質賃金の低下でかなり有利子の国の奨学金を利用している人が増えてきている。県の利用率がわずかなので、この辺の無利子の枠を今後とも広げる考えはないのか、お尋ねしたい。

A2:国の学生支援機構においては、無利子枠をここ2~3年拡大しているので、今後ともその方向でいくのではないかと思っている。政府のほうでも給付型の奨学金について検討を始めるというような報道もあっているので、そういう検討を始められるのではないかと思われる。

7.県内経済、雇用の実態について

Q1:非正規社員を正社員化するのに、国のキャリアアップ助成金によって正社員化された人は昨年で17名だったが、その後の正社員化の成果について、お示しいただきたい。

A1:国のキャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の正規化など、企業内でのキャリアアップを促進することを目的として、平成25年度に創設されており、この助成金を利用して正規雇用労働者として雇用された方は、平成26年度が24名、平成27年度が179名で、合計203名となっている。

Q2:すでに正社員化が実現しているということは、私は非常に喜ばしいことだ。現在、キャリアアップ助成金を申請している件数は何件ぐらいあるのか。

A2:キャリアアップ助成金は、事業主が3年から5年の計画を策定して、その間に正規化した人数の実績に応じて支給されることとなっており、計画の提出に当たっては、正規化する目標人数が必須事項となっていないということで、人数までは把握をされていない。ただ、事業主からは、平成27年度までに723件の計画が提出をされている。

要望:今日まで、平成27年度までに200名近くの人が非正規労働者から正社員化されているので、この事業に積極的に取り組んでいただくようもっと事業主の方に要請していただきますように要望しておきたい。

8.福田バイパスについて

Q1:福田バイパスにつきましては、大浜トンネルの出口から小江までのバイパスの計画について、もう10年以上、期成会の皆さんが頑張って取り組んでおり、安全・安心の観点と、大きな事故があると迂回路がないので、必要なバイパスと私は思っている。事業化に向けての現在の進捗につきましてお尋ねしたいと。

A1:新規事業化につきましては、現状の通過交通量が少ないうえ、整備に多額の費用が見込まれるということから、県といたしましては長期的な課題と考えている。
 しかしながら、福田地区の現道は通学路であることはもとより、沿道開発が進んだことから、これまで歩道743メートルなどを整備してきた。
 引き続き、現在事業中の歩道整備を鋭意進め、今後も地域の皆様のご意見をお聞きしながら、必要な現道対策を実施してまいりたい。

Q2:現在の国道は結構ダンプの通る道でもあり、非常に危ない道路だ。事業化に向けたバイパスのめどについて、いつごろなのか。

A2:長期的というのは、現在行われている対策、事業の後ということから、その後の課題というふうに考えている。

9.カタカナ用語の使用について

Q1:委員会の資料の中にも、かなりのカタカナ用語が出てくるが特に、厚生労働省あたりの本庁からくる新たな造語とか、横文字が非常に多い。
 県として、何かそういうカタカナ用語の解釈や記載の基準か、あるいは解説用語集をつくっていただけないか。

A1:カタカナ用語の公用文での使用については、職員向けの文書作成の手引きの中で、一般化していない外来語とか専門用語は、安易に使用せず、注釈を付けたり、読む人の立場に立って工夫をするように指導をしている。改めて周知を行っていきたい。


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